プラグインを使用せずにソーシャルネットワークからシェア数を取得する方法のサンプルです。WordPressにはさまざまなプラグインが用意されており、また公式ボタンを使用した方が簡単です。今回はjQueryの勉強も兼ねて自力で作成してみました。
サンプル
サンプルをご用意しました。サンプルについては後ほど詳細に解説します。
HTML
<ul>
<li><i class="fa fa-twitter"></i> <span class="social_twitter" data-url="https://ottan.jp/tethering-tripmode-1363/"><i class="fa fa-spinner fa-spin"></i></span></li>
<li><i class="fa fa-facebook"></i> <span class="social_facebook" data-url="https://ottan.jp/tethering-tripmode-1363/"><i class="fa fa-spinner fa-spin"></i></span></li>
<li><b>B!</b> <span class="social_hatena" data-url="https://ottan.jp/tethering-tripmode-1363/"><i class="fa fa-spinner fa-spin"></i></span></li>
</ul>
JavaScript
jQuery(function($) {
$("[class^=social_]").each(function() {
var obj = this;
var urlJson = {
social_facebook: "//graph.facebook.com/?id={url}",
social_twitter: "//opensharecount.com/count.json?url={url}",
social_hatena: "//api.b.st-hatena.com/entry.count?url={url}&callback=?"
},
targetURL = urlJson[obj.className].replace('{url}', encodeURIComponent(($(obj).data()).url));
$.getJSON(targetURL, function(json) {
if (typeof json === 'object') {
$(obj).text(json.count || json.share.share_count || 0);
} else {
$(obj).text(json || 0);
}
});
});
});
解説
今回のサンプルはBootstrap、およびFont Awesomeを利用していますが必須ではありません。ただし、jQuery 1.xを使用するためあらかじめダウンロードして置いてください。
HTML
まず、表示部分となるHTMLです。ソースコードが長くなるため、Google+、はてなブックマークは割愛しますが、Twitter、Facebookと同様です。
<ul>
<li><i class="fa fa-twitter"></i> <span class="social_twitter" data-url="https://ottan.jp/tethering-tripmode-1363/"><i class="fa fa-spinner fa-spin"></i></span></li>
<li><i class="fa fa-facebook"></i> <span class="social_facebook" data-url="https://ottan.jp/tethering-tripmode-1363/"><i class="fa fa-spinner fa-spin"></i></span></li>
<li><b>B!</b> <span class="social_hatena" data-url="https://ottan.jp/tethering-tripmode-1363/"><i class="fa fa-spinner fa-spin"></i></span></li>
</ul>
肝となるのは<span>
タグに指定しているクラス名と独自データ属性です。<span>
タグに指定するクラス名、および独自データ属性は以下の通りです。なお、<span>
や<ul>
タグ以外のタグを使用していても、クラス名や独自データ属性さえ定義すれば問題ありません。
項目 | 内容 |
---|---|
class | social_twitter 、social_facebook 、social_gplus 、social_hatena から選択 |
data-url | ソーシャルネットワークのシェア数を取得するURLを指定する。 |
jQueryによる取得が完了したら、<span>
タグの中身をまるっと入れ替えます。デフォルトでは、「Spinning Icons」を指定し、ロードが完了すると<span>
タグの中身がまるっと入れ替わるようになっています。
JavaScript
今回のサンプルの最重要要素のJavaScriptです。順を追って解説します。
$("[class^=social_]").each(function(){//do stuff};
指定したすべてのクラスに対して処理を実行します。[class^=social_]
と指定することで、social_
から始まるすべての要素に対して処理を実行させることができます。
var obj = this;
var urlJson = {
social_facebook: "//graph.facebook.com/?id={url}",
social_twitter: "//cdn.api.twitter.com/1/urls/count.json?url={url}&callback=?",
social_hatena: "//api.b.st-hatena.com/entry.count?url={url}&callback=?"
},
targetURL = urlJson[obj.className].replace('{url}', encodeURIComponent(($(obj).data()).url));
取得した要素をobj
変数に格納します。シェア数の取得が完了した要素のHTMLを入れ替えるために使用します。
続いて、urlJson
要素にソーシャルネットワークからシェア数を取得するためのURLを指定します。ここで指定した連想配列のキーがクラス名と一致している必要があります。Google+については後述します。
最後に、targetURL
に、指定したクラス名に対応するURLをurlJson
から取得し格納します。取得対象とするページのURLは、独自データ属性であるdata-url
から取得します。また、URL文字列はエンコードしておきます。
独自データ属性の取得について
data-url
で指定したURLを取得するためには、$(element).data()
メソッドを使用します。data()
メソッドで取得した戻り値は連想配列になっており、data-xxx
のxxx
が配列のキーとなります。
$.getJSON(targetURL, function(json) {
if (typeof json === 'object') {
$(obj).text(json.count || json.share.share_count || 0);
} else {
$(obj).text(json || 0);
}
});
続いて、getJSON()
メソッドで指定したURLに対して、非同期でJSONデータを取得します。取得したJSONデータはjson
変数に格納します。
ここで、各ソーシャルネットワークから返される結果が異なるため、場合分けが発生します。
ソーシャルネットワーク | 取得方法 |
---|---|
json.count | |
json.share.share_count | |
Google+ | json.count |
はてなブックマーク | テキスト |
Twitter、Facebookはオブジェクトを返すのに対して、はてなブックマークは単純なテキスト(シェア数)を返します。そのため、オブジェクトかどうかで場合分けする必要があります。
注意事項
このサンプルはそのまま使用できますが、何点か注意事項があります。
- TwitterのAPIは1.0を使用しているため、いずれ廃止される可能性があります。最新バージョンのAPI 1.1を使用する場合、認証が必要になります。
- jQuery 1.11.0で動作確認済みです。jQuery 2.xでは動作確認していません。
- はてなブックマーク数取得のAPIの動作が安定しないため取得できないこともあります。
まとめ
ソーシャルネットワークのシェア数を独自で取得してみたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。ご意見、ご感想等ありましたら、コメント欄までお願いします。