たとえば、朝の忙しい時間帯、Macを使用していて、ふと急用を思い出してそのまま外出してしまい、外出先で「あ、Mac…」とか思い出すのは日常茶飯事。そんな時に外出先から自宅のMacにアクセスできれば便利ですね。外出先からリモートで自宅のMacを操作する方法はいろいろ用意されていますが、ここでは誰でも簡単にできるメールを送ることで自宅のMacを操作できる、一風変わった需要無視の方法を紹介します。
メール受信時にAppleScriptを実行する方法
①下準備:AppleScriptを用意する
AppleScriptエディターでも任意のテキストエディターでも構いません。以下のスクリプトを「Sleep.scpt」という名前で保存してください。名称は何でも構いませんが、拡張子は".scpt"(AppleScript)としてください。このAppleScriptは、MacをスリープさせるためのScriptです。
tell application "System Events" to sleep
メールアプリを開き、環境設定を開きます。用意したAppleScriptを、~/Library/Application Scripts/com.apple.mail
に移動してください。メールアプリからAppleScriptを実行したい場合は、下記のフォルダーにあらかじめ置いておく必要があります。
以上で、AppleScriptの準備は完了です。
②下準備:メールアプリでルールを新規作成する
次に、メールアプリを開いて、⌘ + ,をクリック、または、メニューの「メール」→「環境設定」から環境設定を開きます。
次に、[ルール]タブをクリックして、ルールを新規作成します。「特定のメールを受信した場合に、特定のフォルダーに移動する」など、あらかじめルールを作成しておくことにより、メールを受信した場合に、そのルールにしたがってメールを処理できます。この方法を応用して、SoftBankのiPhone専用メール(@i.softbank.jp)でメールの振り分けを行うこともできます。
ここでは、特定のメールを受信した場合に、AppleScriptを実行するルールを新規作成します。以下のように設定してみてください。
項目 | 内容 |
---|---|
説明 | 任意の名前 |
条件 | いずれかの条件に一致した場合 |
条件① | 件名にsleepを含む |
操作 | AppleScriptを実行:Sleep |
AppleScriptについては、手順①で作成したAppleScriptを選択します。前もってメールアプリで使用できるAppleScriptフォルダーに保存しておくことによって、ルールを作成する際に、そのAppleScriptを使用できるようになります。
③外出先から自宅のMacにメールを送信する
このルールを適用することによって、条件①で設定したメールアドレスから"sleep"という件名のメールを受信すると、Sleep.scptが実行されます。これで、外出先から自宅のMacにメールを送信することによって、Macをスリープさせることができるようになりました!
ただし、あくまでメールを受信した場合に実行されるAppleScriptであるため、メールアプリはあらかじめ起動しておく必要があります。
この方法を応用すれば、メールを送るだけでMacを自由自在に操作できるようになると思いませんか?