Windows 10から標準でiCloudがサポートされるようになりました。カレンダーやメールなどの標準アプリでiCloudがサポートされるようになったため、iCloudアカウントのみ別管理、という状況からようやく打破できるようになったのですが…。
カレンダーやメールにiCloudアカウントが同期されない
正しいApple IDとパスワードを入力し、アカウントにiCloudアカウントが正常に追加されているにもかかわらず、カレンダーやメールにiCloudアカウントが表示されない、という問題が発生することがあります。たとえば、下図ではカレンダーアプリにiCloudアカウントを追加していますが、左側のメニューには「iCloud」が表示されていません。
問題の根源はApple IDの2段階認証
Apple IDの2段階認証(パスワードとワンタイムパスワードによる認証)を行っている場合、上記の現象が発生します。原因は、Windows 10の標準アプリが、Apple IDの2段階認証に対応していないからです。(Googleアカウントは2段階認証に対応しています)そこで、Windows 10でカレンダーやメールアプリにiCloudアカウントを追加したい場合は、アプリケーション固有のパスワードの発行が必要になります。
アプリケーション固有のパスワードを発行する
まず、以下のリンクにアクセスしましょう。
「Apple IDを管理」をクリックします。
サイドメニューから「パスワードとセキュリティ」を選択し、「App用パスワードを生成」の「App用パスワードを作成」をクリックします。
アプリケーションに任意の名称を付与します。たとえば、「iCloud for Windows 10」など分かりやすいものにしておくと良いでしょう。
App用パスワードが表示されます。このApp用パスワードは二度と表示されませんのでコピーしておきましょう。コピーを忘れてしまった場合は、再度App用パスワードを作成してください。
既存のiCloudアカウントを削除する
カレンダーアプリを例に説明します。左下の歯車アイコンをクリックし、サイドメニューの「アカウント」をクリックします。
iCloudアカウントを選択し、「アカウントの削除」をクリックします。
iCloudアカウントを追加する
左下の歯車アイコンをクリックし、サイドメニューの「アカウント」をクリックします。「アカウントを追加」をクリックしましょう。
「iCloud」をクリックします。
Apple IDとパスワードをたずねられますので、Apple IDと2段階認証で生成したApp固有のパスワードを入力します。正常に完了すると、「アカウントが正しくセットアップされました」と表示されます。
これでiCloudアカウントもカレンダーアプリに追加されるようになりました。
まとめ
今回の問題がわかりづらい点として、通常のApple IDとパスワードでセットアップが完了してしまう、という点があります。2段階認証を使用している場合も、通常のパスワードでセットアップが完了してしまうため、いつまで経っても同期されず困ってしまいました。Windows 10のアップデートで、iCloudの2段階認証に対応してもらえることを祈りましょう。