2026年04月22日
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【2026年版】Amazon LightsailのWordPressで独自ドメインのメール送受信を設定する

By ottanjp 5 min read 更新 2026.04.21

🔁 2026年リライト版 この記事は2018年8月に公開した「Amazon Lightsailで月5ドルから始めるWordPress(独自ドメインでのメール送受信)」を、2026年時点で主流の Amazon SES + 外部メールホスティング(Zoho Mail / Google Workspace) の組み合わせに書き換えたものです。

前回の記事でLightsailインスタンスの構築とHTTPS化まで完了しました。次に独自ドメインでのメール送受信を設定します。2018年当時は SES + S3 + Lambda を組み合わせる方法や Postfix を自分で建てる方法を紹介していましたが、2026年現在はGmail/Outlookの受信拒否(スパム判定)がかなり厳しくなっており、自前Postfixは事実上運用不可と考えてください。

2026年に推奨する構成はこれです。

  • 送信(SMTP): Amazon SES(月62,000通まで無料枠あり)経由でWordPressからメール送信
  • 受信: Zoho Mail(無料)、Google Workspace(月$7程度)、Amazon WorkMail(月$4)のいずれか
  • 認証: SPF、DKIM、DMARC を必ず設定(2024年以降の Gmail / Yahoo の受信要件)

1. DNS レコードでメールを別ドメインに流す

Lightsailインスタンス自体はメール送受信せず、DNSのMXレコードで外部メールサービスに流します。前提として Lightsail DNSゾーンまたは Route 53 でドメインを管理しているものとします。

受信用: Zoho Mail を例に

Zoho Mail は無料プランで5ユーザー・5GB/ユーザーまで独自ドメインメールが使えるので、個人ブログの問い合わせメール受信には十分です。アカウント作成後、Zohoの指示に従い次のDNSレコードを追加します。

  • MX: mx.zoho.com(優先度10)、mx2.zoho.com(20)、mx3.zoho.com(50)
  • TXT(SPF): v=spf1 include:zoho.com ~all
  • TXT(DKIM): Zoho管理画面で発行される値
  • CNAME: ドメイン認証用のレコード(Zohoの指示)

送信用: Amazon SES

WordPressが送る管理メール(新規投稿通知、ユーザー登録確認、パスワードリセットなど)は Amazon SES 経由で送ります。Lightsailと同じAWSアカウントで使えるため、管理が楽です。

  1. Amazon SESコンソール で「Verified identities」→「Create identity」
  2. ドメインを追加し、Easy DKIM を有効化(自動でTXT/CNAMEレコードが生成される)
  3. DNSに指示された DKIM 用 CNAME 3本を追加
  4. 確認が完了したら、SESが「本番アクセス(Production access)」に移行するようリクエスト(最初はサンドボックスモード)

本番アクセス取得後は1日62,000通まで無料枠で送れます。個人ブログでは使い切らないはずです。

SPF統合

SESとZohoを併用する場合、SPFレコードは1ドメインに1つまでなので統合します。

v=spf1 include:amazonses.com include:zoho.com ~all

DMARC(必須)

2024年2月からGmail/Yahooが受信側でDMARCポリシー宣言を要求しています。未設定だとスパム判定率が跳ね上がります。

_dmarc  TXT  "v=DMARC1; p=none; rua=mailto:postmaster@example.com"

p=none で監視モードから開始し、問題なければ p=quarantinep=reject と締めていきます。

2. WordPress から SES 経由でメール送信する

WordPressの wp_mail() はデフォルトでサーバーローカルの sendmail(Postfix)を使いますが、Lightsail Bitnami ではPostfixは動作していないので、SMTP経由に切り替える必要があります

もっとも簡単な方法は WP Mail SMTP プラグインを使うことです。

Mailer: Amazon SES
Region: ap-northeast-1(SESのリージョンに合わせる)
Access Key ID: IAMで発行(ses:SendEmail 権限のみ付与)
Secret Access Key: 同上
From Email: wordpress@example.com(事前にSESで認証済みのドメインのアドレス)
From Name: サイト名

IAM ポリシーの例(最小権限):

{
  "Version": "2012-10-17",
  "Statement": [{
    "Effect": "Allow",
    "Action": ["ses:SendEmail", "ses:SendRawEmail"],
    "Resource": "*"
  }]
}

プラグイン上の「テストメール送信」で自分のGmail宛に届き、ヘッダの Authentication-Resultsspf=pass dkim=pass dmarc=pass になっていれば成功です。

3. よくある失敗

  • SPFを複数TXTレコードに分けている → 1レコードに統合しないと認証失敗
  • SESのサンドボックスから本番昇格していない → 認証済みアドレス以外に送れず、Email address is not verified エラー
  • DKIM用CNAME伝搬待ち → 最大72時間待つ場合あり
  • WordPressの送信者アドレスが未認証ドメインFrom: wordpress@example.com が SES 認証済みでないと送信拒否

4. コスト感(2026年時点)

月のメール送信数・受信数を実運用ベースで見積もると:

  • Lightsail インスタンス: $5
  • Amazon SES(送信 1,000通程度): 無料(62,000通/月まで)
  • Zoho Mail(受信 1ユーザー、無料プラン): 無料
  • ドメイン(.com 等): 年間 $10〜15

合計で 月6〜7ドル で独自ドメインのWordPressブログとメール運用ができる計算です。

まとめ

  • 自前Postfixは2026年には運用コストが見合わない
  • 送信は SES、受信は Zoho / Workspace / WorkMail に分離するのが定番
  • SPF/DKIM/DMARC の設定は必須
  • WP Mail SMTP プラグインで WordPress を SES に向ける

参考

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